第90回日本呼吸器学会・日本結核 非結核性抗酸菌症学会 九州支部 春季学術講演会 開催にあたって
会長 柏原光介
熊本地域医療センター呼吸器内科
この度、「第 90 回日本呼吸器学会・日本結核 非結核性抗酸菌症学会九州支部 春季学術講演会」の大会長を拝命し、大変光栄に感じると共に、身の引き締まる思いです。
3年前に始まったCOVID-19パンデミックは未だ収束せず、その矢面に立つこととなった呼吸器内科の先生方のご苦労は計り知れないものがあります(私を含めて)。この3年間に、コンピューターの画面を介した会議が増え、マスクをしてヒトと会話をすることに慣れ、「他人との距離」を感じることが増えました。また、WEBによる学会は会場までの移動時間を必要とせず、勉強をするには最適の環境と思いますが、一方で「学会出張」という日常生活からの開放が得られなくなりました。COVID-19感染の状況次第ではありますが、第90回の春季学術講演会は現地参加型の学会をメインにできればと考えています。先生方におかれましては、ご賛同いただければ、ぜひ熊本の学会会場に足をお運びの上で、対面でのご講演、ご聴講をいただき、ご親交を深めていただく機会にしていただければ幸いです。
第90回は、「高齢者呼吸器疾患 ～治療のコツを知りたい～」をテーマとして、「高齢者肺癌の治療」、「高齢者びまん性肺疾患の治療」、「高齢者閉塞性肺疾患・感染症の治療」の三つのシンポジウムを計画しました。私が学会に参加して「お話をお聞きしたい」と感じた先生方にシンポジウムの演者をお願いしています。呼吸器内科を専門とする先生方が日常診療で疑問に思っていらっしゃることを九州・沖縄地区のエクスパートの先生方から聞くことのできる機会にしたいと考えています。
きたる2023年3月11日(土曜日)に、ハイブリッド形式を用いて、市民会館シアーズホーム夢ホーム（熊本市民会館）にて開催いたします。熊本城のすぐ近くに位置する老舗のホールです。2016年の熊本地震で甚大な被害を被った熊本城の天守閣も復旧工事を完了し、一般公開されています。また、城内のあちらこちらに残っている地震の爪痕を、整備された遊歩道から見ることもできます。ぜひ、熊本市に来ていただき、学会の合間に熊本城を散策していただきたいと考えてます。
お忙しい中に、演者、座長をお引受けいただきました先生方、ならびに本会の開催にあたりご支援いただきました企業の皆様にはこの場を借りまして深く感謝を申し上げます。現地参加、WEB参加のいずれにしましても皆様にとって、有意義な学術講演会になりますよう鋭意準備を進めつつ、皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げます。
学会ポスターのイラストは私の手書きです。COVID-19パンデミックが始まり、病院内が騒然となり、特に看護師さんが疲労困憊していた時になにか明るい話題はないかと考えて、当センターの看護師さん（©ちいなあす）を題材としたLINEスタンプを作りました。学会ポスターには不似合いかもしれませんが、ご容赦くださいませ。