(2020年8月20日 更新しました。)
まず始めに、本学会会員の多くの方々が呼吸器疾患および感染症の診療、公衆衛生対策に携わっていることから、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応にご尽力されていることに敬意を表します。感染拡大に伴い、当初予定しておりました6月の学術講演会の会期を2020年10月11日(日)・12日(月)に延期致しました。本学会総会・学術講演会の規模はそれほど大きくないため感染対策を講じた上での通常開催を考えておりましたが、COVID-19の状況が今後も不透明であり、参加者の多くが医療従事者であることを鑑み、WEB開催に変更致します。
残念ながら一部のプログラムおよび市民公開講座については開催しないことになりました。また、一般演題・要望課題につきましては誌上開催とします。ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。進行方法・演題発表の詳細は、座長・演者の方々にご案内致します。プログラムの詳細および認定制度の単位取得方法につきましては、学術講演会ウェブサイトにて順次お知らせ致しますので、最新の情報をご確認ください。
Change and Challenge
日本結核病学会は、大正12年に設立された伝統ある学会ですが、2020年1月1日に学会名を「一般社団法人日本結核・非結核性抗酸菌症学会」へ変更しました。従って、第95回は新しい学会名で初めて開催する記念すべき総会・学術集会となります。そこで、テーマを“Change and Challenge 結核ゼロへの道と日常化する非結核性抗酸菌症へのアプローチ”と致しました。
「結核ゼロへの道」
2020年までに結核の「中蔓延国」を脱し、罹患率10未満の「低蔓延」を達成することが目標になっています。2020年の罹患率が10を切るかどうかは微妙でありますが、低蔓延化、そしてその次の大きな目標である“The End of TB”を目指す方向性は変わりません。丁度この2020年のタイミングで、結核ゼロへの道の課題について議論しておく必要があると思います。今回のテーマに沿いまして、結核研究所の森 亨先生による招請講演と、シンポジウムを予定しております。
「日常化する非結核性抗酸菌症へのアプローチ」
近年、日常診療で増加している非結核性抗酸菌症は、専門医だけが診ていればよい疾病ではなくなりつつありますが、実際は悩みながら診療されている医師も少なくなく、診断・治療についてcontroversialな部分もあり、さらなる学術研究の推進が必要です。
今回は、今年7月に公開されました非結核性抗酸菌症の治療に関する国際ガイドラインAn Official ATS/ERS/ESCMID/IDSA Clinical Practice Guidelineの筆頭著者でありますNational Jewish Health のCharles Daley教授によるLIVE講演を予定しています。そして、非結核性抗酸菌症に関するシンポジウム、特別セミナーも予定しています。さらに、Pro Con セッションを設け、その中では非結核性抗酸菌症に関するテーマも扱います。
他学会とのジョイントシンポジウム
結核・抗酸菌症の領域は、その道の専門家やエキスパートだけが関わっていればよいものではありません。すでに、日本呼吸器学会および日本感染症学会とは、相手方学会の学術集会に出向く形で毎年、共同企画を開催しています。今回は、結核・非結核性抗酸菌症学会側で、日本医真菌学会、日本環境感染学会、日本救急医学会、日本公衆衛生学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会、日本神経眼科学会、日本リウマチ学会の各学会(五十音順)とジョイントシンポジウムを開催する機会を設けます。詳細は、プログラムにアップしますが、幅広い領域の方々に参加いただけるものと思っています。
若手向け教育企画とYoung Awardsの表彰
若手医師向けに、「ドクターG横浜」、「聴診から学ぶ」といったタイトルの実践的な教育企画、伊藤春海先生による肺結核の画像診断に関する特別セミナー、そして抗酸菌症エキスパートを目指す人向けのセミナーを開催致します。また、今回はYoung Awardsに応募いただきました若手の医師・医療従事者・研究者のご発表の中から優秀演題をYoung Awardsとして表彰する予定です。
初めてのWEB開催
今年開催される多くの他学会と同様、初めてのWEB開催となりますので、至らない点もあると思いますが、通常開催に劣らないよう努めます。また、オンデマンド配信もございますので、通常開催では時間帯の重複のためお聞きになれない企画についても視聴可能です。海外の演者の方にも、LIVEまたはオンデマンド配信によるご講演お願いすることが出来ました。
本学会会員の皆様の参加費は全登録期間において、当初予定しておりました事前登録参加費と致しますので(近日案内)、是非、WEBでの参加をお待ち申し上げます。