Q&A 9: 抗結核薬点滴治療に関して
Q&A 9 2014年5月19日
質問:抗結核薬点滴治療に関して
患者様は87才の男性で、当院5月5日に誤嚥肺炎、尿路感染からの菌血症で入院されました。
もともと肺結核で平成25年11月に当院で診断、11月24日からINH、RFP、EBの3剤で治療開始し、その後結核病棟のある病院に転院となり、結核治療継続されておられました。
EBに関しては平成25年12月8日に視力低下によって中止となり、それ以降INH、RFPの2剤で治療しておられます。
結核病棟のある病院での入院治療は終了しており、一旦療養型病院に転院後、病状落ち着いたため施設での療法となり、今回 平成26年4月8日から再度結核治療継続のため当院外来通院にてfollowとなっておりました。
ところが、今回誤嚥性肺炎と尿路感染から菌血症となり、5月5日から当院入院中です。
菌血症は改善しましたが嚥下力低下し経口摂取は困難と判断、現在CVC挿入、TPN管理中です。
抗結核薬は経鼻経管から投与しております。
抗結核薬は現在の治療継続となると8月末までの予定ではあります。
しかし発語が困難でありますがご本人の理解力、意思表示は比較的しっかりされており、鼻の違和感から経鼻チューブからの投薬はできればしたくないと考えております。
点滴治療で行くとなると、どのような代替薬が適当で、いつまでの治療となりますでしょうか。
御教授いただけると幸いです。
回答 2014年7月1日10:00
200804.pdf では、RFPが使えない時は、INHを含んだ18カ月治療ですが、INH,RFP,EBの治療期間の9カ月の2倍期間治療となります。
9か月治療のうち6カ月終了しのこり、INH,RFP3カ月のところですね。
注射薬では、INH iv, LVFX div, アミノグリコシド(腎機能、聴力OKなら)で6カ月で十分と思います。
INH 5mg/kg, LVFX 500mg, (感受性なら)SM 15mg/kg 週2-3回(カナマイシンでもOK)。
治療委員会 吉山 崇(結核予防会複十字病院、結核研究所)