日本結核・非結核性抗酸菌症学会 THE JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS AND NONTUBERCULOUS MYCOBACTERIOSIS
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Q&A 6: 4剤併用で出現した食思不振について


Q&A 6 2013年12月21日
質問:4剤併用で出現した食思不振について

現在粟粒結核+脊椎カリエスの88歳患者50kgを治療中なのですが、4剤併用で食思不振が強く出現しております.
院内の呼吸器科医師に相談したところ、INH100mg+RFP150mgではじめて、徐々に増量すればよいとの教授を受けました.
この場合どのような量で開始し、どのようなペースでアップしていくのかなど、具体的なコンセンサスがあればご教授いただければと思います.
お忙しいところもうしわけありませんが、よろしくお願いします.

回答 2013年12月31日13:00
抗結核薬を始める前には食べられていた人が結核治療を開始してから食思不振が出現した場合、その原因は、肝障害、上部消化管潰瘍、RFPによることが多いです。
肝機能検査が正常で潰瘍治療がされていなければ、(可能なら上部消化管内視鏡の後)、抗潰瘍治療をしてください。潰瘍でなければ、薬を中止し改善したら、私は、INH,LVFX,EBで治療を再開しています。ついでOKならPZAを追加します(すべてfull dose)。リファマイシンの使用ですが、最近は、リファブチン(ミコブチン)を使用することが多いです。リファブチンがなければ、リファンピシン150mgから3-7日毎に1c増やす、で通常量に戻すという選択肢もあります。粟粒結核もありますしステロイドを追加する(プレドニン0.5-1mg/kg、リファンピシンfull doseなら効果が半分に減弱するのでリファンピシン使用中は増量する)という選択肢もあります。1-2カ月でoffとなるように徐々に減量してください。

治療委員会副委員長 吉山 崇(複十字病院)

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